青い月のためいき

百合とかBLとか非異性愛とかジェンダーとか社会を考えるオタク

『蒼穹のファフナーEXODUS』14話 一騎と総士の距離感について一考

(『蒼穹のファフナーEXODUS』14話)近すぎるよね?? 私も一介のふじょしなのでもちろん「ん?」ってなりました。 初見はイベント先行上映時だったので大画面でこのカットが迫ってきて「ん?」ってなりました。なんで隣に座ってるの? ……と、石井さんも喜安…

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語』読解(主にまどかとほむらの想いの両義性について)

狂ったように叛逆を見ていました。 劇場公開時一度見たきりだったんですがふと見返したくなってレンタルしたら真っ逆さまに落ちた。 ついでにTV版も見返した。劇場版も見たほうがいいらしいですね。円盤買う。もう議論し尽くされたろうけれど自分の物語体験…

『ちはやふる』は「運命」をどう見ているか――少年漫画と少女漫画の融合

運命に抗い、受容し、信託し、付き合っていく『ちはやふる』

はじめに。

アメブロから一部のエントリを持って引っ越してきました。 正直アメブロ向きの記事を書いていないことはわかっててずっと気にしてたのでやっと今しっくりきている感じです。 無理やり論を組み立てた恥ずかしいエントリなんかも引き継ぎましたが枯れ木も山の…

ファフナーが描いた少女漫画性――前世もの類型から見る生まれ変わった総士の姿

引用部分色つき太字。 『妖狐×僕SS』『ぼくの地球を守って』のネタバレあり。これはあくまで前世もの類型という外的文脈に依拠する“分類”であって、総士がどのような存在であるか、あるいはファフナーという物語があの総士を希求した理由の考察ではないです…

「前世もの」作品の構成要素――少女漫画と少女漫画以外の相違性

引用部分色つき太字。 『花まんま』『スピリットサークル』『懲役339年』『ファンタジックチルドレン』『妖狐×僕SS』『密・リターンズ!』のネタバレあり。 前世。 それは運命のことわりによって生を越えてつづく魂の前身。 肉体が死を迎えても滅びぬ魂が新…

エメリー語りと真矢ちゃん語り

蒼穹のファフナーEXODUSも残すところあと3話。 エメリーと真矢ちゃんがとんでもなく愛くるしいです。 吐き出したくなったので語ります。※CDドラマ『THE FOLLOWER2』以前の解釈になります。真矢ちゃん解釈180度変わるファフナーEXODUS単巻11巻を買いましょう※

『蒼穹のファフナー』竜宮島は何故同性愛に寛容か?

引用部分色付き太字。 ※真面目の皮を被ったネタ記事です ※てかネタ推しでいこうと思ってたのに生半可な同性愛関連知識と自分が屁理屈屋なせいで真面目になってしまった※タイトル通り竜宮島が同性愛に寛容であることは自明のこととして扱っています。※一騎→総…

『蒼穹のファフナー EXODUS』における「人間らしさ」とは何か

引用部分色つき太字。 『蒼穹のファフナー EXODUS』13話終了時点での記事です。 『蒼穹のファフナー』において「人間」とはどういう存在か。 フェストゥムという未知の生命体を据えたことで、この作品は繰り返しそのことを問いかけてきました。 それがすなわ…

商業BLにおけるセクシャルマイノリティの表現について

引用部分色つき太字。 今記事は『アイツの大本命』7巻のネタバレを含みます。 結構前からやってみたかったことをやっと決行。 私は意識してBL読み始めてからまだ2年ほどなんだけど、セクシャリティ的に気になる表現によく出会う。 読者を萌えさせることが一…

新居昭乃歌詞分析レポート(2014)

新居昭乃歌詞分析レポート(2014aaa.pdf - Google ドライブ 2014年9月21日、昭乃さんのファンクラブイベント蒼玉節でデザインフェスタというコーナーが開催されました。 そこで発表した歌詞分析レポートをこっちでも公開します。 めっちゃ大変だったけど昭乃…

水城せとな『窮鼠はチーズの夢を見る』『俎上の鯉は二度跳ねる』考察2

koorusuna.hatenablog.jp つづき。

水城せとな『窮鼠はチーズの夢を見る』『俎上の鯉は二度跳ねる』考察

読み返してたら色々浮かんできた。引用部分色つき。

日本では結婚手続き簡単すぎて婚外子が少ない

図録▽婚外子(非嫡出子)の割合(国際比較) こんなページ見つけた。世界的に婚外子増えてるね、欧米と比べて日本の婚外子の割合低いね、それでは各国の事情を見てみましょうって内容。 もっとも、日本で、皆婚慣習が根強く、婚外子が少ない理由としては、他…

水城せとな『失恋ショコラティエ』7巻考察

『失恋ショコラティエ』7巻ネタバレありきの記事です。 引用部分色つき。

新居昭乃 5つの曲の繋がり 考察

普段は曲を聴いててもあまり歌詞を気にしないというか、わかりやすいテーマやフレーズだけ汲み取ってる。 なんだけど、先日、昭乃さんの歌詞で発見したことがあるのでちょっと興奮している 美しい星 (懐かしい未来/1987) アトムの光 (そらの庭/1997) 灰…

小花美穂『窓ぎわうしろから4番目』設定をこねくり回す

小花美穂は本当ね、「調理が上手い作家」だと思う。材料の良さを如何に引き出して如何に自然で面白い展開をさせた作品をつくるか。そしてその長所を集約したのがこの初期短編50ページ『窓ぎわうしろから4番目』。