青い月のためいき

百合とかBLとか非異性愛とかジェンダーとか社会を考えるオタク

宮田眞砂『夢の国から目覚めても』感想 ~これが私の百合スタンスです。~

いつもなら感想ブログのほうに投稿するが、書いてみたら私の百合への基本姿勢を語る内容になっていたのでこちらに表明として残しておく。 ネタバレ前提の感想です。夢の国から目覚めても (星海社 e-FICTIONS)作者:宮田眞砂発売日: 2021/03/16メディア: Kindl…

現在の「女性」表象・表現をのんべんだらりと眺める

・松本まりか あいにく松本さんの知名度や人気がどのへんにあるのだかいまいち掴めていないのだが、ここ数年でブレイクしたことは確かである。 古参ぶってみるが私はなぜだかドラマ『六番目の小夜子』が三周見るほど好きだったのに栗山千明と鈴木杏のことし…

『MIU404』は『リーガルハイ』の現実追随主義を乗り越えにいく -「正義」の時代変遷-

『リーガルハイ』と『MIU404』は前面にはそれと匂わせないけれども「正義」に関して同じテーマを扱っています。 直接的に意識したわけではないかもしれませんが、結果的に『MIU404』は『リーガルハイ』のアンチテーゼとなっています。 弁護士ドラマ『リーガ…

ネオリベラリズムと『進撃の巨人』 -新自由主義下の自由と絶望と希望-

『進撃の巨人』32巻時点の記事です。 32巻までのネタバレがあります。33巻収録分については大きなネタバレはありませんが踏まえてはいます。koorusuna.hatenablog.jp 前回記事の続きです。 前回はももクロを分析しましたが、今回は主に『進撃の巨人』につい…

ネオリベラリズムとももクロと有安杏果 -新自由主義下の絶望と希望-

初めに立ち位置を明らかにしておくと私は現在ただ杏果が好きな人です。 杏果がももクロを辞めること、運営・ファン・メディア等周囲がももクロから杏果を断っていく手つきを受け入れるのに二年半費やしました。 なので今さら5人の、それも2011年あたりのもも…

リヴァイにジークは殺せない

展開予想をしましょう。 こういうのは完結して結果が出てからやるのは面白くない。ということで『進撃の巨人』31巻時点の現在からお届けします。 普段展開予想なんて詮ないことはしないんですが、今回は帰納的に類推できたのでやります。はずれたら笑いまし…

NTRを考えてみる

この記事を書くにあたって主に参考にしたのは同人誌『エロマンガの読み方>がわかる本2 特集:NTR』であるが、いくつかのNTR作品を購入して読んだ。 NTR好きの男性による語りも様々あたっての所感は、一言にNTR好きといってもどこに魅力を感じるかは人それぞ…

百合と男社会の闘争記録 in 2020~いかに男を排除できるか~

百合と男・リターンズ。koorusuna.hatenablog.jpありがたいことに記事をupしてから3年経っても未だにアクセスが多い百合と男の記事。 今でも概ねの主張に変わりありません。 私はそんなに数読むほうではありませんが、そんな私の観測範囲内でもこの3年で溜ま…

『蒼穹のファフナー』「弱さ」とディスコミュニケーションの幻想

気づけば前回のファフナー記事から半年以上あいてんな。BEYOND4-6話公開挟んでるのに。 原因ははっきりしてて冲方丁の発言(冲方丁 ぶらりずむ黙契録 2019年8月23日ブログについて - 青い月のためいき)でテンション下がってたところに単純に4-6話がつまんな…

ブログ目次

本ブログのもくじです。

『シムーン』全26話 読解・解釈まとめ

頭の整理のために書く、暫定解釈です。目次 聖なるもの⇔穢れ 25話の奈落の底 アムリアとネヴィリルの失敗 アーエルとネヴィリルの物語とは モリナスの物語 ドミヌーラとリモネの物語 『シムーン』になぜ性が要請されたのか それぞれの物語 パライエッタとネ…

『かぐや様は告らせたい』15巻 男女のあり方を探る恋愛

アニメ化前の1巻無料キャンペーンで読んでまんまとハマりました。『かぐや様は告らせたい』。ラブコメが好きなんです。 そもそも、恋愛まんがが、好き。 なぜ中でもラブコメが好きかといえば、キャラクターの個性が豊かだからです。 もっと言うと、恋愛まん…

『聖☆高校生』百合の第一原則を死守した男女セックス

※引用画像に男女の微エロがあります。(元作品は成人指定されてません)koorusuna.hatenablog.jp上記記事をupしてから書こう書こうとしていたんですが延びに延びてしまいました。 百合と男の究極関係の話です。

冲方丁 ぶらりずむ黙契録 2019年8月23日ブログについて

towubukata.blogspot.com 話の流れで出してしまった、従軍慰安婦像への語り。これはまずいですね。 なにがって、語り口がまずい。 なので、今記事ではなにがどう駄目なのか深掘りするアプローチとして、「この文のこの部分を読んだら、どういう感情を喚起さ…

誰かが生きるために誰かが犠牲になる話──2010年代アニメの雑感から『蒼穹のファフナー』に寄せて

『最終兵器彼女』『Steins;Gate』『シュタインズ・ゲートゼロ』『魔法少女まどか☆マギカ』『魔法少女まどか☆マギカ叛逆の物語』『雲のむこう、約束の場所』『天気の子』『神無月の巫女』『喰霊-零-』『結城友奈は勇者である』『結城友奈は勇者である-勇者の…

誰かが生きるために誰かが犠牲になる話──2010年代アニメの雑感から幾原邦彦に寄せて

『天元突破グレンラガン』『プロメア』『天気の子』『コードギアス反逆のルルーシュ』『コードギアス反逆のルルーシュR2』『艦隊これくしょん-艦これ-』『機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ』『魔法少女まどか☆マギカ叛逆の物語』『selector destructed WI…

『蒼穹のファフナーTHE BEYOND』フェストゥムと人間の融合──食事・睡眠・風呂・おやつ

THE BEYOND3話時点の記事です。 劇場上映BEYONDのネタバレがあります。EXODUSのさいちゅう、こういう記事を書きました。 koorusuna.hatenablog.jp 簡単にまとめると、EXODUSで描かれた「人間らしさ」とは童謡『にんげんっていいな』のこと。 「ほかほかごは…

『蒼穹のファフナーTHE BEYOND』皆城総士の服装について

『蒼穹のファフナーTHE BEYOND』1-3話終了時点の記事。 THE BEYOND、『蒼穹のファフナー』ドラマCD『STAND BY ME』のネタバレあり。 総士「アルヴィスの制服はどうした、一騎」 一騎「あれか……。あれ、どうしても着る気になれなくて」 総士「僕も最初はそう…

真矢語り2 -一騎からの解放-

『蒼穹のファフナーTHE BEYOND』3話時点の記事です。 劇場上映THE BEYOND、CDドラマ『NOW HERE』、CDドラマ『THE FOLLOWER2』のネタバレを含みます。 BEYONDのOP、最高中の最高でしたね。 OPに真矢はワンカットだけ登場しました。 ひとり紅茶を飲み微笑む真…

一騎と真矢が結ばれなかったこと

『蒼穹のファフナーEXODUS』終了時点の記事です。 BEYONDでどうなるかわかりません。 CDドラマ『THE FOLLOWER2』のネタバレあり。 一騎と真矢ちゃんの間には、長く間近にいた者同士の、一言では言い表せない関係があります。 距離が近く、互いを心の支えにし…

杏果が好き

いやあ、特に書くことはないんですが、特に書くことがないことから察してほしいんですが本当に特に書くことがない杏果がずっと好きな人です。1年前ブログをあげた手前、とりあえず書いておこうかなあと。 この1年ぐだぐだぐだぐだ年がら年中ぐだぐだ管を巻い…

『ぼくの地球を守って』前世の分離と受容

ネタバレあり。 とうとう『ぼくの地球を守って』通称ぼく地球(ぼくたま)で書きたいことができたよ。 特に目新しいことはないですが。ぼく地球続編は無視します。

【新居昭乃歌詞分析2016】web公開目次&自家通販のお知らせ

2016年に同人誌で発表した『新居昭乃歌詞分析2016』のweb公開目次です。 加筆修正はほぼありません。(ちょっとあります) 1年後に公開すると宣言していたのですが2年経ってしまいました。

【新居昭乃歌詞分析2016】補論『リトルピアノ・プラス』に寄せて

koorusuna.hatenablog.jp「歌詞分析 2016」の稿は『リトルピアノ・プラス』リリース前にほぼ書き終えていました。そしてアルバム入手後、間違いなくこれは昭乃さんの30年の歴史の流れの中にぴたりと位置づけられるアルバムだと確信しました。 なので論の最後…

【新居昭乃歌詞分析2016】コラム:『Wings of Blue』の中の昭乃さんらしさ

このタイトル、逆説的に「『Wings of Blue』は昭乃さんらしくない」と言っているように見えますね。言っています。 ではなぜ昭乃さんらしくないのでしょうか? まずこれを考えてみます。

【新居昭乃歌詞分析2016】コラム:新居昭乃は矛盾語句の組み合わせを好む&新居昭乃は空へと落ちる

太陽は冷たく笑った (『ユノハノモリ』より) 冷たい火が灯る (『蒼玉節』より)

【新居昭乃歌詞分析2016】コラム:『Orange Noël』読解

昭乃さんは「森」の一面を庇護と救済を約束する母なる閉塞空間と捉えていることは明かしました。 例えばそれは“ソラノスフィア”の概念とは違います。ソラノスフィアは心配も不安もない安息の地でありながら自由に行き来できる、外界に対して開けている場所の…

【新居昭乃歌詞分析2016】母性への強い関心について-『そらの庭』に見る母性性と現在への跳躍-

昭乃さんは母性の体現者です。この命題におそらく異論はないでしょう。昭乃さんの歌う言葉にはそれが如実に表れています。 例えば空はしばしば見守り包み込んでくれる母性となって出現しますし、『昼の月』と『月の家』の流れにも、恋する少女が相手を守りた…

【新居昭乃歌詞分析2016】歌詞の変遷-人とのつながりへの切望とその救済-

去る2014年、ファンクラブイベントにて、この機会にとばかりに新居昭乃歌詞分析を発表しました。発表の場を与えてくれた企画者の方、ありがとうございました。 ひたすら語句をデータ集計する方法で、そこで発見したことも多かったです。が、心残りもありまし…

「百合=恋愛のみ」じゃないって何度言ったらわかるんだ

※『リズと青い鳥』『兄の嫁と暮らしています。』のネタバレがあります『リズと青い鳥』を見たでしょうか。 あの映画では羨望憧憬好意嫉妬羞恥尊大尊敬哀切依存刷り込み見下し独占欲自意識焦燥陶酔幸福寂寥絶望希望鮮烈支配傲慢信頼安心純心拘泥包容愛、その…